ご存じの方も多いでしょうが、
市場競争についての対比的な2つのビジネス用語があります。
・レッドオーシャン(競争が激しい市場)
・ブルーオーシャン(競争が激しくない市場)
要は、レッドオーシャンじゃなくブルーオーシャンに行きましょうという話です。最近のIT業界でいえば、レッドオーシャンな市場は、
・ソーシャル系サービス
・スマートフォンアプリ
・携帯ゲーム
・ビッグデータ
あたりでしょうか。
プレーヤーが多すぎて、参入するのはリスキーと言うことです。
レッドかどうかよりも大切なこと
しかし、ここで考えるべきは、
市場の規模とプレーヤーの「比率」でしょう。
市場のパイがそもそも大きければ、
そして自社が差別化要因(他社にない付加価値)をもてるならば、
十分戦えている企業は数多くあります。
さらに、「成長している」市場であれば、勝利もつかみやすいのです。
もちろん、
差別化要因の見極めとPR作業は厳しい壁となってたちはだかりますが、
情報も多く、何よりホットな話題にはそれなりの勢いがつくものです。
人に概念をイチから説明する必要もないです。
ブルーオーシャンは幻想(?)
一方、ブルーオーシャン。
競合が少ないとはいえ、決していいことずくめではありません。
競合が少ないのは、単にニーズがないからかもしれず、
「オーシャン」じゃなくて、池や水たまり…なのかもしれない。
その見極めがまず必要。
次に、収益が上がる以上、かならず競合は発生します。
それは競合他者というだけではなく、
代替品だったり、新技術だったりもします。
スピード勝負の厳しい戦いになるわけです。
でも、最も問題なのは次の1点。
「ブルー」でかつ「オーシャン」なものを探すのが大変だということ。
あちこち探していては、何年も経ってしまう。
( 見つけるには、自社の得意分野を延伸していって、
ぶち当たる何かを探した方が早いかもしれませんね)
「ホワイトオーシャン戦略」: 新オーシャンを作る
これは私の造語ですが、ホワイトオーシャンというものも
あると思います。
潜在的な大きな市場(オーシャン)があるのに、
何か「ボトルネック」的な障害があって、
サービスとして広まっていない。
── そういったボトルネックを仕組み的(IT的、ビジネスの仕組み的)に外すことで市場自体を「育てる」イメージです。
つまり、お客さんには潜在的なニーズがあるものの、提供側の
技術・意識・サービスの枠組みが追いついていないものです。
これは、お客さん側も、(慣れてしまって)ニーズに
気がついていないことも多い。なので、クレームやご要望からは
浮かんできにくい。
ヒントは、古いしきたりや慣習があって10年以上、技術進歩や
ビジネスに進化が見られない業界ではないかと思っています。
そして、糸口は、お客さんとの何気ない会話にあるとも思います。
思えば、ホームページ作成業もブログが登場してから10年、
そろそろ進化の時期です。
楽天市場も、そろそろどうにかしないと、でしょう。
究極の戦略、ブラックオーシャン
ホワイトの反対はブラック。試論として、
ブラックオーシャンとはどんなものでしょう。
私は、あまりにも強いプレーヤーがいるため、誰も参入しない市場
と定義しています。
たとえば、検索サービス。Google、Yahoo、Bingに真っ向から戦いを挑む
新規プレーヤーはいなくなりました。
しかし、逆に言うと、これはチャンスともいえます。
同規模の競合他社はいないので。
ブラックオーシャンだけれども、
そこからちょっとフォーカスをずらしたところで
自社流で勝負するのも面白いと思います。
まとめ
考えてみますれば、レッドかブルーという二値論だけではなくて、
オーシャンなのか池なのか、
そこへの切り口を、普遍的なものにするか、先鋭的なものにするか、
眠っているオーシャンを掘り起こせないか、
レッドでも参入するひねりはないか、
・・・などたくさんの要素が絡みあっている気がいたします。
弊社の今後の成長への視点としたいと思います。
2012年3月9日金曜日
ホワイトオーシャン戦略へ
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