日本はこの20年本当に成長してなかった。その原因は先進国だからもう伸びしろがない、ではない。米国は伸びているのだ。
GDPのグラフ⇒
米国の伸びはITベンチャーが牽引しているのも一因。
さて、日本ではどうであろう。
ある程度の能力もった人はそもそも大企業志向だし、日本の優秀な人材は、大体がすでに大企業に勤めている。
正社員の過剰保護・好待遇という労働慣行のなか、わざわざ会社辞めて起業するヤツなんて多いわけがないだろう。飼い殺しだろうが、なんだろうが、実力がついた頃には嫁さんと子供と一戸建て……身動きがとれないだろう。そして、社内政治と、競合他社との意味の薄い差別化に疲れ果てる。
じゃあといって起業しても、失敗したら、個人で借金する羽目になり破産して再起不能になる(と思われているだけなのだが)。革新的なものを作っても、日本人はすぐには受け入れない。うまく売れたとしても、大手が後追いして総取り。または、足の引っ張り合い。
だから、日本のITベンチャーは育たない。
日本でも2000年以降、IT革命が始まったが注目を集めて成功したベンチャーは文系社長が率いるなんとなく山師っぽい会社ばかり。大手広告代理店や既存の既得権に繋がっている会社ばかりなわけだ。ソフトバンク、楽天、ライブドア・・・。みんな創業者は文系で、「技術で世界に勝負する」といった志がないタイプ。最近のミクシー、DeNA、グリーとかも同じ。
これじゃあ、とてもじゃないが世界では戦えない。日米のベンチャーをざっくりと比べてみよう。
サイバーエージェント vs Google
楽天 vs Amazon
ソニー vs Apple
ソーテック vs DELL
なんか悲しい。
日本にも昔はベンチャーがあった。ソニー、本田などだ。いま残滓があるのは任天堂ぐらいか。でも、それも過去の栄光になりつつある。
さて、私が思うのは、これはチャンスではないのだろうか。日本でいま、ITベンチャー参入は圧倒的に少ない。いるにはいるけど、米国より何倍も競争自体は少ない。人がやらないことをやるのが私は好きである。幸いなことに、企業に囲い込まれる人生でもなかった。
TVニュースをみていると自信を失わせるような報道ばかり目立つが、私はそもそも日本には力があると思う。
・狭い国土で鍛えられた、コンパクトさに対する感覚
・厳しい消費者にこたえることで鍛えられたサービス精神
・細部にこだわりぬく職人魂
この本来持っている力をいかにプラスに出すかだけだと思う。
積もり積もった既得権を希薄化し、日本市場の特有性に依存せず、、、つまり 【「買う側の視点」でイチからサービスを組み立ててみる 】 それだけだ。これって、かなりエキサイティングだと思う。おそらく、障害もあるだろう。失敗も空振りも当然するだろう。でも、最後は何とかなるような気がする。根拠はないが、自信はある。
■会社を大きくしようとしない(労働集約型をとらない。請負をしない)(所有よりも共有、人を増やさず簡素化か外注)(掛け売りなし)
■個を強くする、ワンマンの集合体をめざす(組織も会社もツールにすぎない)(好きなことで世界一になること)(結果検証は厳しく)
■守りに入らず失敗をあえて重ね、ノウハウ蓄積を本旨とする。(失敗をプラスに評価する)(最小投資多面展開、拙速OKアウトプット至上)(リスクをとる戦略)
このあたりが、これまでの日本型企業との差異であろうか。
2010年、今年も頑張ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
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