ウェブサービスのマネタイズの方法としてはいろいろあるが、いっそのこと「ウェブサイトごと売却する」という形もあるのではないかと思ったので、調べてみた。
まず、検索で最初にヒットする下記のサイトで、過去の事例の中から「成約」したものを抽出した。
≫Link:サイト売買実績国内最大級【サイトM&A公式サイト】
http://www.sitema.jp/ (案件取引一覧)
140件の購入・売却が「成約」したものについて、下記のデータで分析する。
- 売却額(希望売却額ベース)
- 月間売上高
- 月間営業利益
- 月間PV
その他にも、登録日や閲覧数(たぶん案件が見られた回数)の数字もあるが、結果から言うと、相関が認められなかったので捨像してかまわない。
抽出サンプルの平均は、
- 売却額 5,797,489 円
- 月間売上高 1,147,147 円
- 月間営業利益 270,943 円
- 月間PV 878,247 PV
であった。回帰分析を行った結果、
売却額 =
680,000 +
(1.78) × 月間売上 +
(10.0) × 月間営業利益 +
(0.41) × 月間PV
となる式で、おおよそ7割の精度で推定ができる。
下記のような分布になる。(100%で推定通り。100%より上は、推定より高額になる)
おおよそ算式どおりではあるが、ばらつきも大きい。
200%あたりまでは多いので、交渉の余地があろう。
パラメーターごとの寄与度は、下記の通り。
PVよりも何よりも、営業利益が重視されると思われる。
さて、先ほどの散布図では平均から大きくオーバー(300%~1000%)するものも多い。
これら事例タイトルを抜粋すると、
- 電子書籍のECサイト
- ウェディングSNSサイト
- SEO対策用サテライトサイト100サイトセット
- 会員7万人 女性向けダイエットSNS
- スカウト機能付き、企業側も自主登録可能な求人サイト【著作権フリー】
- コンテンツが豊富な犬のコミュニティーサイト
- 期限切れドメイン検索サイト
- メールフォームのレンタルサービス
- 女性限定コミュニティサイト(SNS)
コミュニティ系のサービスが並ぶ。
データをみると、PV(おそらく会員数も相関しているであろう)によって価値の多くが決まるようだ。また、売却額は ECサイト・情報サイトなどと比べて大きく上振れしやすい。夢がある話だ。
ついでにではあるが、先ほどの散布図で
平均からアンダー(~33%)してしまった事例のタイトルを抜粋すると、
- 海外ブランドアパレルECサイト 3サイトセット
- 還暦祝いギフトのECサイト
- レーザープリンター、複合機のECサイト
- 住宅照明器具のECサイト
- 輸入電子雑貨・ゲームパーツのECサイト
- 中古携帯(白ロム)買取サイト
ほぼECサイトが並ぶ。
これらはPVにかかわりなく、売上低迷で判断されているようである。
.
0 件のコメント:
コメントを投稿