2009年3月1日日曜日

顧客から見える風景

プロと素人の仕事の違いについて、ためになる考察 がありました。


■素人は「中身」も「見栄え」も同じように丁寧に取り組むが、それゆえに押さえるべきところを詰めきれず、「素人っぽい」仕上がりになる。
■プロは顧客から見える部分=「見栄え」にまず努力を配分するから、押さえるべきところにぬかりはない。そのかわり、見ない部分=「中身」は適当に力をぬいていたりする。

誠実に仕事をしたのに、顧客が馬鹿で評価してくれない、というならそれは「素人」のセリフ。「プロ」はまず「顧客の風景」を最高のものにできるような働きかたをする、という内容だ。要するに、プロなら見栄えから入れよって、話ですね。中身は必要にして十分であればよい。

しかも、顧客の目から見えるものというのは想像以上に少ない。もっといえば全く異なる視点だ。なので、顧客の見る風景を見切ることも「プロの仕事」のうちだという話がためになった。


例:


・プロの大工さんの「仕事」というのは時々いい加減で、見えない屋根裏側の断熱材なんかは無理矢理押し込んでる印象。しかし、目に見える壁紙の「コンマ数ミリ」の段差はきっちりと合わせる。こうしたごくわずかな差というものが効いてくる。

・料理人なら、「味」には何ら関係ない、料理の配置だとか、お皿の色みたいな部分に、プロは素人よりもより多くの努力量を投入する。

・フェラーリの車についている「跳ね馬」の紋章には、けっこうお金がかかっているらしい。紋章はその代わり、けっこういい加減な固定をされていたり、ボディーを外したフェラーリは、内部の配線だとか、エンジンやトランスミッションの構造だとか、必ずしも工学的に突き詰められているわけではないらしい。

・外科系でいえば顧客が評価するのは、痛みの有無と傷痕の綺麗さ。医療技術は見えてない。

http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/archives/222





 

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