「東京一極集中はまちがいなく終わる」──週末にふとんを干していて思った。
(この感覚、西日本に住んでいる人には伝わりにくいかもしれない。洗濯物干してても、放射能が付着するんじゃないかと、多くの関東人は頭では大丈夫っぽいとわかっていても、内心は不安だと思うよ)
来年は、東京にある無名私立大学の定員割れが加速するだろう。外資が新設する日本法人は大阪が多くなるだろうな…
プラスに見れば、通勤ラッシュは楽になるし、家賃も安くなる、首都高も速く走れる。
マイナスに見れば、これまでの密集によってもたらされてきた高集積の効果が下がる。したがって、復興後も当面は、東京はもとより全国的に、生産性が下がる。
そこで「多極的な国家デザイン」が浮上する。震災のリスク分散というだけではなく、もともと地方には埋もれた(捨てられた)ポテンシャルがいっぱいある。それらを本来は活かせるIT技術も今はある。1923年の関東大震災とは異なる復興になるであろう。
東京一極集中こそが、ガラパゴスの病態そのものだったわけで、これまでが「東京にひきこもり」すぎていた、とも言える。意識や発想が閉じこもって、近親相姦的にループしていた。それが逆に、外資や特定アジアからの浸食を生んでいた。
転じて、多極的な国家デザインになれば、意外と国際競争力がつくのではないだろうか。製造業以外でも、距離を超えたビジネスが前提となる。距離の壁なんて、ある程度を越えたら、500kmも50000kmもたいして変わらない。東京一極を脱すれば、その次は、世界なのだ。
したがって、強制的にせよガラパゴスの眠りから覚めた今後は、明るい。いや、明るく照らさないと子孫に申し訳がたたない。被災地が一段落ついたら、新生日本を真剣に考えよう。企業としてできることにも、さらに取り組もう。そしてより豊かで、世界で勝負できる強い祖国にしよう。
p.s. 時系列での予想:
・原発収束に1~2年、震災復興に3~10年、国家の構造進化に5~20年ぐらい。
・ここ1、2年で一時的に復興需要の効果で景気プラス。デフレギャップ減少。
・ただ、それは一過性のもので、その後5年ぐらいは、はダメージがじわじわくる。苦しい時代。
・10年ぐらい(2020年頃)経つと、国家構造・産業構造がかわって、
生産性と国際競争力があがる。好景気の循環に入る。中程度の経済成長になる。
・エネルギー問題は、世界でも深刻化。10年後、先に克服した日本がリードするようになる
・当面の不安定要因は、中東の民主化情勢とイスラエルまわり。
2011年4月9日土曜日
多極的な国家デザインへ
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